02. 光触媒がクリーンな理由

―環境にやさしくてクリーンなものらしいけど、なぜ?

光触媒と酸化還元

光触媒で起きる化学反応について、もう一度簡単にまとめます。
(詳しくは「光触媒って何?」参照)

表面にコーティングした酸化チタンなどの光触媒に有機化合物が接触し、そこに光が当たると有機化合物に含まれる全部の炭素がすべて二酸化炭素になるまで酸化分解(「完全酸化反応」と呼ばれます)される。 また、光触媒反応により表面が親水的になる。 (『イラスト・図解 光触媒のしくみがわかる本』大谷文章著(技術評論社)より抜粋) ※太字は全て原文のとおりにしてあります。

子どもの頃、学校の理科で”酸化””還元”というものを習いました。
もう少し詳しく、化学としては、

 酸化……物質が電子を奪われること
 還元……物質が電子を受け取ること

として定義されます。

「光触媒って何?」でお話ししたとおり、光触媒反応はまさに電子の移動であり、光による酸化還元反応の一種であることがわかります。

電子を奪われるということは、別の物質は電子を受け取っていることになります。
つまり、酸化と還元は、必ず対になって起こるということです。

光触媒の特徴

光触媒反応では、まず最初に酸化還元反応が起こります。

ふつうの酸化還元反応では、よけいな副生物が発生してしまいます。この副生物を分離しなければならないわけです。

【例】
・酸化剤や還元剤を用いた場合……酸化剤が還元されたもの、還元剤が酸化されたものがよけいな副生物として発生
・電解反応の場合……副生物は発生しないが、電解質が必要になる

しかし、光触媒反応では、この副生物が発生しません。光そのものが酸化剤・還元剤の役割をするからです。

よけいな副生物を生成せず、電解質などの添加物も必要ない光触媒反応は、とてもクリーンな反応といえます。